まず公認野球規則です。
ざっと読んでもらうだけで結構ですが、「軟式注」のところでずっこけます。
公認野球規則 1・10 『バット』
(a)バットはなめらかな円い棒であり、太さはその最も太い部分の直径が2.6インチ(6.6センチ)以下、長さは42インチ(106.7センチ)以下であることが必要である。
バットは1本の木材でつくられるべきである。
「付記」接合バットまたは試作中のバットは、製造業者がその製造の意図と方法について、規則委員会の承認を得るまで、プロフェッショナル野球(公式試合及び非公式試合)では使用できない。
(b)カップバット(先端をえぐったバット) バットの先端をえぐるときには、深さ1インチ(2.5センチ)以内、直径1インチ以上2インチ(5.1センチ)以内で、しかもそのくぼみの断面は、椀状にカーブしていなければならない。
なお、この際、直角にえぐったり、異物を付着させてはならない。
(c)バットの握りの部分(端から18インチ(45.7センチ)には、何らかの物質を付着したり、ザラザラにして握りやすくすることは許されるが、18インチの制限を超えてまで細工したバットを試合に使用することは禁じられる。
「付記」審判員は、バッターの使用したバットが、バッターの打撃中または打撃終了後に、本項に適合していないことを発見しても、バッターにアウトを宣告したり、バッターを試合から除いたりする理由としてはならない。
「注1」我が国のプロ野球では、金属製バット、木片の接合バット及び竹の接合バットは、コミッショナーの許可があるまで使用できない。
「注2」アマチュア野球では、各連盟が公認すれば、金属製バット、木片の接合バット及び竹の接合バットの使用を認める。(ただし、接合バットについては、バット内部を加工したものは認めない。6・06d参照)
「注3」アマチュア野球では、金属製バットを次のとおり規定する。
①最大径の制限=バットの最大直径は、67ミリ未満とする。
②質量の制限=バットの質量は、900グラム以上とする。
なお、金属製バットの質量とは完成品であり、ヘッドキャップ(一体成形等により、ヘッドキャップを用いていないものにあっては、それと同等の部位)、グリップエンドノブ、グリップテープを除いた本体の質量は、810グラム±10グラム以上とする。
③形状の制限=金属製バットの形状は、先端からグリップ部までは、なだらかな傾斜でなければならない。
なお、なだらかな傾斜とは、打球部からグリップ部までの外径の収縮率(全体傾斜率)が、10%を超えないことをいう。
また、テーパー部の任意の箇所においても、50ミリの間での外径収縮率(最大傾斜率)は、20%を超えないことをいう。
「軟式注」軟式野球では、この規定を適用しない。
(d)プロフェッショナル野球では、規則委員会の許可が無ければ、着色バットは使用できない。
「注1」我が国のプロ野球では、着色バットの色については別に定める規定に従う。
「注2」アマチュア野球では、所属する連盟、協会の規定に従う。
それでは軟式野球の規則はどうなっているのでしょうか。
財団法人 全日本軟式野球連盟規程細則 第12条(用具、装具等)3
バットは、公認野球規則で規定されるもののほか、次による。
(1)一本の木材で作った木製バットのほか、竹片、木片などの接合バットであること。木製については公認制度を適用しない。
(2)金属・ハイコン(複合)バットはJ・S・B・Bのマークをつけた公認のものに限る。また、色の制限はないが単色以外の場合は連盟の承認を必要とする。
(3)バットの使用区分は、次による。ア少年用と表示されているものは、C号及びD号ボールに使用イ一般用と表示されているものは、A号、B号及びC号ボールに使用
※(1)の「木製については公認制度を適用しない」という意味は、木製バットには決まりがありません、何でもいいですという解釈で良いです。
<結論>軟式野球で使用できるバット
硬式木製バット 使用可能(というかそもそも決まりがない)
軟式木製バット 使用可能(というかそもそも決まりがない)
硬式金属バット 使用不可(J・S・B・Bというマークがない)
軟式金属・ハイコン(複合)バット J・S・B・Bというマークがあれば使用可能
※軟式野球連盟の組織に詳しくないですが、基本的には『全日本軟式野球連盟』が中心にあって、各地に○○軟式野球連盟がぶら下がっているはずですので、全日本軟式野球連盟規程は全ての軟式野球連盟の試合に適用されるはず。。。なんですが、どうやらごく少数で、ハイコン(複合)バットはJ・S・B・Bというマークがあっても使用不可としている連盟もあるようで、細部は各連盟に確認するのが一番確実のようです。
しかし、野球の歴史を考えても、木製バット(硬式、軟式)が使用不可能というのは考えられないようですね。規程を読むと、本来は木製バットであるという書き方が感じられます。
背番号2
PR