(1塁ベース付近の3フットレーン)
最近、プロ野球の試合でキャッチャーゴロなどをキャッチャーが1塁へ送球したが、打者走者の背中に当たってしまい、打者セーフと思いきや、打者走者が1塁線のフェアゾーンにはみ出して走塁していたため、守備妨害でアウトとなった場面を見ました。直近では巨人の高橋やったと思います。
非常に違和感がありました。なぜなら自分が1塁へ走塁するときも、ファーストベースを体の正面にとらえて走っている=1塁線のフェアゾーンにはみ出して走っている気がするからです。
公認野球規則6・05 『バッターアウト』
(k)1塁に対する守備が行われているとき、本・1塁間の後半を走るに際して、バッターがスリーフットラインの外側(向かって右側)またはファウルラインの内側(向かって左側)を走って、1塁への送球を捕えようとする野手の動作を妨げたと審判員が認めた場合。
この際は、ボールデッドとなる。
ただし、打球を処理する野手を避けるためにスリーフットラインの外側(向かって右側)またはファウルラインの内側(向かって左側)を走ることは差し支えない。
「原注」スリーフットラインを示すラインは、そのレーンの一部であり、バッターランナーは両足をスリーフットラインの中もしくはスリーフットラインのライン上に置かなければならない。この規則の文章だけでは分かりにくいので図を入れます。うまくブログに入るかな。
図1

3フットレーンとは図1の紫の斜線が入っている部分のことです。
※まず(K)の「1塁に対する守備が行われているとき」という言葉は、一般的にはキャッチャーゴロやバントなど本塁方向から1塁へ送球する場面の事を指しているようです。
厳密に言えばサードゴロやショートゴロも1塁への送球がありますので、これに該当するはずですが、この場合あまり打者走者が邪魔にならないので適用されないだけかと思います。
※「スリーフットラインの外側(向かって右側)」とは図1の緑矢印(c)の走路を指しています。
※「ファウルラインの内側(向かって左側)」とは図1の赤矢印(a)の走路を指しています。
簡単に解釈をすると、打者走者は1塁に対する守備が行われているときのは3フットレーンの中を走っていないと、審判の判断次第で守備妨害となり、無条件でアウトになるということです。
あくまで「1塁への送球を捕えようとする野手の動作を妨げたと審判員が認めた場合」ですので、打者走者の背中にボールが当たるとか当たらないとか、キャッチャーが暴投したというのは関係ないようです。
非常に打者走者に対して不利な条件になっています。
審判員にそう判断されないために、「バッターランナーは両足をスリーフットラインの中もしくはスリーフットラインのライン上に置かなければならない」という事は、3フットレーンの中を走れという事です。
解釈の一つとして、走っている打者走者の背中や手に送球が当たった場合などは、青矢印(b)の走路で3フットレーンの中に両足が入っていれば打者走者はセーフ。3フットレーンを片足でも出ていれば、守備妨害でアウトと判断される事があるのでしょう。
「1塁に対する守備が行われているとき」ですので、そうでない2塁打や3塁打のときは図2のように走りましょう。
図2

だから、「1塁に対する守備が行われているとき」という少し曖昧な表現になっているのかもしれません。また野手を避けるためであれば3フットレーンを出ても構わないとのことです。
<結論>
打者走者は内野ゴロの際は、図1(b)の走路で、両足が3フットレーンの中に入った状態で走塁しましょう。そうでないと審判の判断次第で守備妨害をとられます。
キャッチャーゴロのときは3フットレーンの中、サードゴロのときは少々は大丈夫なんて器用な事はできないと思いますので、基本的に内野ゴロで1塁への送球が行われるような場面では、両足を3フットレーンの中に入れる事を意識しましょう。
私は普段、少し足がフェアゾーンにはみ出た状態で走っていると思います。特に1塁ベース付近では。
背番号2
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